【コラム】スペイン語ができれば、旅や人生が何倍も豊かになる

先日、中米を旅して改めて実感したのが「スペイン語ができて、本当に助かった!」ということです。トラブルへの対処から旅の満足度アップ、そして人との温かい交流まで、スペイン語が使えたからこそ得られた体験がいくつもありました。今回は、私自身の旅のエピソードを交えて、スペイン語を学ぶ魅力をお伝えします。

今回、グアテマラやコスタリカを旅する中で、思っていた以上に多くのトラブルに直面しました。胃腸炎や熱中症、バスが時間通りに来ない、ホテルのシャワーの水圧が極端に弱い、羽アリの大量発生など…。列挙すればキリがありません。

でも、そんなときに現地の言葉が少しでもできれば、不安やストレスは確実に軽減されます。実際に私は、以下のような場面でスペイン語をフル活用しました。

  • バスが予定時刻から30分以上来ないとき、周囲の人に「このバス停で合ってますか?もうバスきましたか?」と確認し、安心できた。
  • シャワーの水圧が極端に弱く、ホテルにWhatsApp(中南米では一般的な連絡手段。LINEのようなもの)で連絡し、修理を依頼。
  • 薬局で「皮膚が炎症」「脱水症状」「車酔い」など症状を具体的に伝えて、的確な薬を購入できた。
  • クリーニングされた服を受け取ったとき湿っていたので、「洗い直しとダブル乾燥」を伝えて、再洗いしてもらった。
  • 羽アリがホテルのベッドに大量発生したとき、スタッフに事情を説明して、殺虫剤散布含めた駆除をお願いできた。  
シャワーの水圧
この水圧を少しでも良くするためにテキストでやりとり
炎症、酔い止め
症状を相談して、的確な薬を購入
殺虫剤散布
羽アリのため殺虫剤散布中

こうしたやりとりがスムーズにできることで、旅そのもののクオリティが大きく変わってきます。スペイン語が話せたおかげで、トラブルが旅の「イヤな思い出」にならずに済みましたし、むしろ?「自分、ちょっと頼もしいかも?」と思えたくらいです。

トラブルを回避できるのはもちろんですが、現地の言葉で自分の好みやこだわりを伝えられると、旅はさらに豊かなものになります。

  • カフェで「酸味が少なくて香ばしいものを」などと伝えバリスタに相談、その場の気分で一番飲みたい一杯に出会えた。
  • レストランで「ミディアムレアにしてください」などと肉の焼き加減を相談。
  • 料理のボリュームが気になるとき、「パンはなしで」と頼んで無駄を省く。
  • 見慣れない料理について「これは何の食材ですか?」と確認し、新しい食材に挑戦。
  • 「この地方の名物料理は何ですか?」と訊ねて、地元の味に舌鼓。
  • コース料理の最後に「デザートはちょっと重いので、飲み物に変えてください」と柔軟に対応してもらう。
  • お店で服を選ぶときに「この色違いはありますか?」「もう少し大きいサイズはありますか?」と相談できる。
お野菜
アジョテ(左上)の野菜について話しを聞けたりしました
コーヒー
お好みのコーヒーを


こういったやりとり一つひとつは小さなものかもしれません。でも、それを積み重ねていくことで、「自分らしい旅」が築かれていくのだと思います。

言葉が通じることで、その土地の人たちとの関係がぐっと近くなります。単なる「観光客」としてではなく、「誰か」としてそこに存在できる。これは、翻訳アプリには代えがたい経験です。

今回の旅では、スペイン語ができたからこそ得られた体験がたくさんありました。

  • コーヒー農園ツアーで、農家の方と直接会話し、栽培方法やこだわりを聞けた。
  • 現地のスペイン語ツアーに参加し、通訳なしでそのまま内容を理解できた。
  • 閉まっていた織物工場に偶然訪れた際、スタッフが開けてくれ、製法について説明を受け、その場で質問もできた。
  • 空港でたまたま隣に座った家族とおしゃべりをし、つながりが生まれた。
  • 博物館の展示説明をそのまま読めたことで、展示内容への理解と感動が深まった。
コーヒー農家
コーヒー農家の方と色々話ができたのはハイライトでした
マヤ織物工場
閉まっていた織物工場でわざわざ工程見せて下さいました
バリスタと撮影
カフェの人とコールドブリューサイフォンの話で盛り上がって記念撮影
スペイン語が分かると爆笑する看板
マヤ先住民のかたと記念撮影
展望台に上る途中、知らない家族がスペイン語で話しかけてくれて一緒に記念撮影


これらはほんの一部なのですが、「スペイン語がわかるからこそ味わえる旅の喜び」です。

もちろん、翻訳アプリで代用できる場面もあるでしょう。でも、そこに「心の通うやりとり」はあることは少ないです。自分の口から出た言葉で相手に通じた瞬間の「よっしゃ!」という達成感は、言葉を学んだ者だけが得られるご褒美です。

そして何より、スペイン語を使ったとき、ネイティブの方の反応がとても温かいんです。「Habla muy bien (よく話せますね!)」と驚かれ、ほめちぎられることもしばしば。仮にたどたどしい言葉であっても、真剣に伝えようとする姿勢に対して、全力で応えてくれるのがラテンの人々です。暖かいです。

個人的には英語は世界の共通語というか、便利すぎて使っているときは、ここまでのリアクションを感じたことはありません。でも、スペイン語では違います。スペイン語でのやりとりが楽しさだけでなく、自分への信頼や誇りにもつながっていきそうな気さえします。

スペイン語ができると、旅がもっと安心で自由になり、より深く人とつながることができます。それは、単なる言語スキルではなく、誰にも奪えない「人生を豊かにする力」とも言えます。体得したスペイン語のフレーズが、思いがけず自分や誰かを助けてくれたり、元気づけてくれたりする。そして旅にまたでかけたくなる、話したくなる。そうした喜びを、この記事を読んでいる方にもぜひ体感してほしいです。私の場合はつきぬけすぎてスペイン語教室を運営するというところまで至ってしまいましたが(汗)、あなたの人生の中に、スペイン語がある未来を想像してみてもらえると嬉しいです。きっと、もっと世界が広がっていきます!

Mundo Contigoの先生たち
私の運営する教室の先生に会えたのも、一生ものの財産です◎

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