【語彙】スペイン語の副詞を使って「確率」を言い分ける
前回、「es posible」「es probable」「puede que」などを使った「可能性を示す表現」を紹介しました。
今回はその続編として、副詞を使って確信の度合いを言い分ける方法を整理します。英語でいえば “maybe” “probably” “definitely” にあたる部分で、スペイン語では話し手の自信の度合いによって副詞を選ぶことで、ニュアンスの細やかさを表現できます。下記に確率を高い順にご紹介したいと思います。
絶対に / Definitivamente
まず最も強い確信を表すのが Definitivamente です。意味は「絶対に」「間違いなく」。英語の definitely に相当し、確信度100%を示す言葉です。
Definitivamente aprobará el examen.(あなたは絶対に試験に合格する。)
Definitivamente es mi ciudad favorita.(間違いなく私の好きな街だ。)
ニュースや公式文書の中でも使われますが、日常会話で使っても自然です。自信を強調したいときや、断言したい場面に。個人的に発音するときのリズムも力強さと心地良さがあり、好きな単語です。
きっと / Seguramente
次にSeguramente。「きっと」「たぶんそうだと思う」という意味で、確率はおよそ80〜90%。Definitivamente よりは少し控えめですが、それでも確信を感じさせる言葉です。
Seguramente llega tarde.(きっと彼は遅れてくるだろう。)
Seguramente lo sabe.(きっと彼はそれを知っている。)
相手に「そうだと思うよ」と伝える柔らかい表現としても使えます。返答として単独で Seguramente sí.(きっとそうだね)と使うのもナチュラルです。
多分 / Probablemente
続いて Probablementeにいきます。意味は「おそらく」「たぶん」。英語の probably に相当します。確率は70%前後で、会話でも書き言葉でもバランスよく使える便利な副詞です。
Probablemente venga mañana.(おそらく彼は明日来るだろう。)
Probablemente está cansado.(たぶん彼は疲れている。)
音もいいですね。状況を客観的に推測するような場面で使うことが多く、話し手の感情よりも理性的な印象を与えます。文法的には、確信が強いときは直説法、控えめに述べたいときは接続法を使います。
もしかしたら / Posiblemente
一番控えめなのが Posiblemente。意味は「もしかしたら」「〜かもしれない」で、確率は50%ほどです。英語の possibly に近く、確信がない状況や、やわらかく推測したいときに最適です。自分の考えを断定せず、余地を残すような言い方をしたいときに使いたい単語です。
Posiblemente no tenga tiempo.(もしかしたら彼には時間がないのかもしれない。)
Posiblemente sea verdad.(本当かもしれない。)
改めて、この4つの副詞を並べると、Definitivamente(絶対に)> Seguramente(きっと)> Probablemente(おそらく)> Posiblemente(もしかしたら)の順で確度が変わります。
たった一語違うだけで、文全体のトーンが変わります。また、これらの副詞は文中の位置によっても印象が異なります。文頭に置くと推測がより強調され、文末に置くと控えめで柔らかい印象になります。
ちなみに、短い返答として使えるのも副詞の便利な点です。
— ¿Vas a la fiesta?
— Definitivamente sí.
— ¿Crees que venga Juan?
— Posiblemente no.
このように、副詞だけで返しても十分に会話が成立します。…… Definitivamente、確度の副詞は覚えておいて損はありません。
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